第25回臨床消化器病研究会「消化管の部・演題募集」では、主題2で検討する症例を公募いたします。
つきましては、「主題2」に即した症例がございましたら、「症例申込表」・「画像・病理データ」をCDに保存の上、「臨床消化器病研究会(消化管)運営事務局」までお送りください。
※今回、主題1、3、4は演題募集を行いません。
※本研究会では、各セッションの模様をDVDに収録し、研究会終了後に希望者に貸出します。
応募にあたっては、予めご承知おきください。
2025年6月30日(月)(必着)
臨床消化器病研究会(消化管)運営事務局
EAファーマ株式会社 消化管戦略部(内サンプラネット 古屋)宛
〒104-0042 東京都中央区入船2丁目1番1号9階
TEL:080-9279-4610
※「臨床消化器病研究会 症例申込表」を使用し、以下の項目を必ずご記入願います。
※パワーポイントで作成し、以下の画像・病理データをご提出願います。
※病理標本現物(プレパラート)は、送付しないでください。
テーマ:胃の神経内分泌腫瘍(Neuroendocrine neoplasm, NEN)の理解と診断
1907年にドイツの病理医が癌に比べて特異な組織像を示し緩徐な発育を示す小腸腫瘍をKarzinoideと命名して以来、消化管の神経内分泌腫瘍(Neuroendocrine neoplasm, NEN)は概念が不明瞭なままにカルチノイドと呼称されてきた。しかしその後、NENの多様性がわかるにつれ、2010年以降のWHO分類ではカルチノイドという名称は廃止され、NENは分化度と細胞増殖活性をもとに高分化のneuroendocrinte tumor(NET)と低分化のneuroendocrine carcinoma(NEC)に分類された。このような概念を胃NENにそのままあてはめると、胃NETと胃NECは単に細胞異型度と増殖活性だけが異なる同系列の腫瘍であるかのようにとらえられかねない。しかし、胃においてNETとNECは起源・性質が全く異なる腫瘍である。すなわち胃NETは内胚葉系の内分泌細胞の前駆細胞から発生した異型度の低い低悪性腫瘍であるのに対して、NECは腺癌と同様に多機能幹細胞を起源に発生し、内分泌細胞への分化傾向をもつ転移・増殖能の高い高悪性度腫瘍である。本セッションではNENの概念の理解と、胃NETと胃NECの形態や臨床像のちがいの認識により、正確な診断と取り扱いができるようにしたい。