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「第1回膵Perfusion CT画像研究会」一般演題4

4.市中病院における急性膵炎に対するPerfusion CTの初期経験

大津赤十字病院 消化器内科

塩川雅広、垣内伸之、松永康寛、水口綾、栗山勝利、安村聡樹、金秀基、田邊渉、日高健太郎、平本秀二、長谷川和範、本庶元、近藤雅彦、西川浩史、三宅直樹、早雲孝信

背景と目的

重症急性膵炎におけるPerfusion CTの有用性が報告されているが、市中病院で、重症症例に新しいModalityで検査を行うにあたって、慎重さも要求される。われわれは、Perfusion CTを市中病院に導入した、その有用性と安全性について報告する。。

対象と方法

当院でのPerfusionCT施行例7例で、年齢中央値57(45~67)男女比6:1、重症急性膵炎で壊死-3例、壊死+1例、軽症急性膵炎1例、自己免疫性膵炎1例、膵癌1例であった。方法は、診断目的に造影CTを撮影後、急性膵炎と診断した症例で、(1)造影CTで壊死が疑われる場合、(2)重症化した場合にPerfusion CTを撮影した。造影CTからPerfusion CT撮影までの間隔は中央値12時間(6~24時間)であった。使用機器:TOSHIBAAquillion 16。条件:80kvp、40mA。スライス厚:8mmで4slice(32mm)。血流解析アルゴリズム:Deconvolution法。画像解析ソフト(ZIOSOFT.INC. box-MTF)。解析項目:PBF(Pancreatic Blood Flow)(mg/100g/min)、PBV(Pancreatic Blood Volume) (mg/100g)、TDC(Time Density Curve)であった。虚血の診断は、(1)肝臓と比較して血流が低下している。(2)周囲膵と比較して、局所的にPBF・PBVが低下している。(1)and/or(2)の場合、TDCにより実際の造影剤動態を確認し、膵虚血と診断した。症例を3例例示した。

結果

(1)Perfusion CTは安全に、合併症なく撮影できた。(2)平均撮像時間は、通常の造影CTと大差なく、ルーチンの検査への影響もなかった。(3)造影CT撮影6時間後に施行したPerfusion CTでも問題なく解析できた。(4)Perfusion CTは造影CTで壊死か浮腫か判断に迷った症例において、壊死予測に有用であった。

考察

(1)壊死症例を経験するまでは、有用性に関し、若干の疑念をもって、撮像していたが、壊死を経験することで、有用であると実感した。(2)市中病院にて急性膵炎診療にPerfusion CTを導入することは、困難ではないと考えられた。


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